ヒューマンキャピタル2015東京 GEクロトンビルで教えてきたリーダーシップの真髄~世界最高水準のリーダー育成術~

2015.09.8

【プログラム内容】

「Human Capital 2015」
GEクロトンビルで教えてきたリーダーシップの真髄~世界最高水準のリーダー育成術~
協賛:リ・カレント株式会社

【講師】
株式会社TLCO
代表取締役田口力

今回のセミナーレポートは2015年7月17日(金)に行われた

「Human Capital 2015」
GEクロトンビルで教えてきたリーダーシップの真髄~世界最高水準のリーダー育成術~
協賛:リ・カレント株式会社

についてのセミナーレポートをお届けします。

株式会社TLCO代表取締役 田口力氏(元GEクロトンビル アジアパシフィック プロ
グラム・マネージャー)より「GEクロトンビルで教えてきたリーダーシップの真髄~世
界最高水準のリーダー育成術~ 」についてお話し頂きました。

今回の講演では、クロトンビル・ジャパンのリーダーであり、アジア・パシフィックのプ
ログラムマネジャーを務めた同氏より、GEが実践する人材開発やリーダー育成のプロセ
ス、その特徴などについて紹介いただきました。

多くの優れたリーダーを輩出し、世界中から注目を集め続けている「クロトン・ビル」の歴史

当時の会長ラルフ・コーディナーによる中央集権の打破を目指した社内改革の一環として
クロトンビルは1956年に設立。ラルフ・コーディナーはトレーニングによりマネジャー
たちが新しいビジネス環境に適応できるようにしたいと考えていました。
「伝説の経営者」と言われたGEの最高経営責任者のジャック・ウェルチは、クロトンビル
をGE全社に変革を浸透させるための情報発信源と考えて発展して、クロトンビルは1982
年に現在の姿に変り始めました。

ジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ開発センターは、GEの成長力と競争力を世界的に
高める、学びの場であると考えられていました。学びの場として、GEおよびGE Values(
現・GE Beliefs) の伝導とそれに対するコミットメントの強化、ベストプラクティスの共
有、組織や階層を超えた交流の機会、顧客、その他の外部組織との関係促進、リーダーシ
ップ、変革、卓越したプロ・ファンクション、そしてその他の重要なイニシアティブにフォ
ーカスした社員教育、「学習する組織」の具現、経営トップのコミットメントなどを目的
としていました。

GEにおけるリーダーシップ研修の特徴

GEは1956年、世界初の企業内ビジネス・スクールを開設して、人材開発に年間およそ
10億ドルを投資してきました。GEは1,200億円程度を「人」に投資しますが、こちら
は全ての日本企業の教育投資額をあわせたものと等しいと聞いています。

GEの人材登用は原則として内部登用型で高いポジションになればなるほど、内部登用を
採用しています。ですので、GE歴20年です、30年です、という社員がざらにいました。
拠点は全世界100カ国以上、組織もマトリックスで複雑。世界各地をめぐって、GEはグ
ローバルリーダーに必要な人脈や経験を積むには時間がかかることを組織として当たり前
のことのように捉えていました。

GEにおけるリーダーシップ研修の特徴としては、Select and Develop (選抜教育のみ)、
昇格前研修(自動車教習所方式)、昇進・昇格とのリンク、顧客サービス、従業員の報酬・リ
テンション・ツール、上級コースになるほど大変(長期間、厳しさ、プログラムの内製(4-5
年サイクルで大改編)、内部・外部トレーナーのバランス、キュレーション(学習と経験を促
進する環境・演出)、流行り物に飛びつかない(基本を徹底する)、世界レベルのBest of the
Bestsによるオペレーションなどが挙げられます。

リーダーシップ研修にいくということは、車の免許で仮免許をとりにいく感じと似ています。
研修後、現場に戻って実地検証、そして、昇格判定へとステップアップしていきます。 だ
からGEでは研修によばれたら、社員は「I’m happy」と感じるのです。研修の第一声は
「おめでとうございます」。皆さんは驚くでしょうが、お祝いの言葉から研修が始まるのです。

GEが求める人材像

■外部思考
・幅広いステークホルダーと効果的に連携する
・お客様や環境の変化に敏感で、トレンドを見据えている
・グローバルでの課題について知識を持つとともに、世界の出来事に興味を持つ

■明確でわかりやすい思考
・曖昧さや不確実性を受け入れ、適応力がある
・戦略と目標を結びつけ、それを効果的にコミュニケーションする
・知識、経験、ネットワーク、直

■想像力と勇気
・革新的なアイデアを生み出し、実現する
・リスクを取ることを奨励するとともに、成功と失敗から学ぶ
・官僚主義や価値を生まない業務に反対を唱え、スピードと簡素化を促進する

■包容力
・反対意見やアイデアを歓迎する。他の意見に耳を傾け、謙虚である
・他部門と協力しあって業務を行う。個人や文化の違いを尊重する。
・社員のエンゲージメントとコミットメントを促進する

■専門性
・専門領域を持ち、経験と実績に基づく信頼を得ている。
・常に自分をレベルアップさせるとともに、他者の育成にも熱心である
・テクノロジーを最大限活用する

優れたリーダー(マネジャー)たちに共通して観察される特徴

部下の育成に真剣にコミットして実行するリーダー(マネジャー)であることが重要である。
・70:20:10 (70%はOJT20%は重要な他者10%はトレーニング)
・ロールモデルとしての自覚を持つ
・WHYにこだわる
WHATとHOWばかりでは自律型人材は育たない
・Leader-teaching Leader
もはやLeader-developing Leaderではない
・失敗に寛容なリーダーになる
競争ではなく協働を生み出す
・「有能な社員のいる職場には、必ず有能な上司がいる」

長期間能力を発揮し続けられるかどうかは直属の上司との関係性にかかっています。
GEの文化を構成する要素の一つに、「実行する」ということがありますが、「有言
実行」が尊重されている社風です。

年の初めに立てた目標に対して、年の終わりに到達できたか評価される、そういう
システムですが、これはもともとGEで開発された考え方です。戦略分析の際に用
いるSWOT分析もGEが開発したもの。コミットした目標を達成するという「実行」、
やり抜くことがとても重要視される社風です。

ご参加いただいた方の声

・組織のあるべき姿、リーダーのあるべき姿についてヒントが得られました。
・人材開発の根底に置くべき考え方など大変参考になりました。
・あらためて自分を知ることがリーダーシップの一歩目だと感じました。

セミナーを終えて

日本国内の人材開発費用に匹敵するほどの、年間約1200億円とも言われている
GEの「人」に対する投資姿勢、また、企業内ビジネス・スクール「クロトンビル」
の話は非常に興味深いものでした。20年、30年、という長い期間をかけて必
要な人脈や経験を社員のレベルアップを図り真のグローバルリーダーを育んでいく
その企業姿勢にも感服するばかりでした。

「GEでは研修によばれたら、社員は「I’m happy」と感じる。研修の第一声は
『おめでとうございます』。お祝いの言葉から研修が始まる」という話より、GEの
組織、社員共の意識の高さが感じ取ることができ、こうした文化がGE以外にも
普及すれば強い組織が生まれるのではないか、と感じるところでした。

ご興味ある方はお気軽に弊社にお問い合わせください。
次回も引き続き人事担当者様の役に立つセミナー情報をお届けします。

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