2022.04.27

顧客の隠れたニーズを掘り当て「アハ!」と言わせる”共創型営業力”3つのカギ

コロナ禍による在宅勤務の定着、対面商談の減少により、従来の営業スタイル(顧客の現状とあるべき姿をヒアリングし、ソリューションを提供する)では価値を発揮できなくなってきています。
先行きが不透明な中でも継続的に売上を上げ続けるには、どのように”営業力”を鍛えればよいでしょうか。

顧客から商談機会を得続け、受注までを導くカギは、営業担当者が顧客自身も気づいていない欲求を掘り出し、”アハ体験”を起こさせることができるかにあります。
営業担当者が顧客に”アハ体験”を起こさせるためには、人間関係重視の対面営業(1.0)、ソリューション営業(2.0)を超える”営業力3.0”を鍛えていく必要があります。

今回のセミナーでは、”営業力3.0”と従来の営業方法との違い、新しい営業力を鍛えるために意識することについてお伝えしました。

森強士 講師 強士
Ability Designs 株式会社 代表

アフターコロナの営業提案は、「説明」「訴求」から”想起”の時代へ

■アフターコロナの営業力:従来型営業は、なぜ通用しなくなるのか

コロナ禍では、オンライン化が一気に加速し、成果に繋げるための、顧客との接点作りが難しくなっています。
森講師は、その背景には3つの理由があると言います。

①顧客の情報収集力の向上

営業と会わなくても課題を解決するための情報を集めている顧客が増えています。
そのため、営業が提供する情報の価値が相対的に低下してしまいました。

②オンラインの打ち合わせの定着

オンラインでの打ち合わせが定着したことによって、気軽に商談ができる環境になりました。
そのため、顧客はメリットがある営業との接点を増やし、メリットを感じられない営業との接点を減らしていく傾向があります。

③働き方の多様化

今まではリストの中から電話をして、担当者にアポイントを取っていました。
しかしコロナの影響で、在宅勤務や時差出勤が推奨され、アポを取得する難易度が高くなりました。

このような顧客との接点が作りづらい環境は、今後も続いていくことが予想されます。
鍵となるのは、初回のアポイント取得だけでなく、2度目のアポイントが取れるか否か。
そこで、必要なのが、顧客と共に顧客のゴールを構想する「営業力3.0」です。

■営業力3.0とは?:顧客と共に顧客のゴールを構想する共創型営業

営業のスタイルは時代とともに移り変わってきました。

2000年ごろまでは人間関係を重視した営業スタイル=「営業力1.0」、2019年ごろまではヒアリングや提案、課題解決力が問われるソリューション営業=「営業力2.0」が主流でした。
そしてこれからの営業に求められるのが、顧客と共に顧客のゴールを構想できる共創型の営業=「営業力3.0」です。

営業と話すメリットについての視点が厳しくなる中、従来型の「お決まりの」営業では提案の機会さえもらえません。「共に創る」という姿勢で、他の営業と差別化していく必要があります。

従来型の営業が必要ないわけではありません。
しかし、時代の変化に合わせて生き抜くためには、従来のソリューション営業力をベースに、新しい共創型の営業力を磨いていく必要があります。

 

営業力3.0を習得するために、以下の3つの力が求められます。

①プロファイリング力

②リスニング力

③構想力

①のプロファイリング力は、得られている顧客の情報から人物像を明確にする力、
②のリスニング力は、聞きたいことではなく、顧客が話したいこと・本音などを聴ける力です。

本記事では、③の構想力=顧客も気づいていない、ありたい姿を描ききる力について詳しく解説します。

■構想力:顧客自身も気づいていない欲求を掘り出し、”アハ体験”を起こさせる

構想力は、顧客も、誰も気が付いていないありたい姿を共に描き切る力です。

これには、無意識の思い込み・偏見を外して物事を見ることで、新しい発想を生み出すことが求められます。とはいえ、誰しも思い込みを外すことは難しいので、まずは思い込みを外す訓練や、思い込みに陥っていないかのセルフチェックをチーム内で実施することをおすすめします。

セミナー内では構想力を高めるトレーニングとして森講師から「What If」思考が紹介されました。
実際のケースを用いて「もし○○だったら、△△をする」と思考することによって、思考の柔軟性を磨き、幅を広げるものです。

トレーニングによって構想力を高め、営業担当者が顧客自身も気づいていない欲求を掘り出し、”アハ体験”を起こさせることができれば、営業力3.0を習得するための構想力が身に付いたと言えます。

■時代の変化に負けない営業組織を構築していくために

本セミナーを通じて、コロナ禍以降を生き抜くために必要な営業力3.0についてお話ししました。

予測不可能な変化の時代。顧客と共に顧客のゴールを構想できる共創型の営業力を習得し、時代の変化に負けない営業組織を構築していきましょう。

 

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