人生100年時代の“ 航海図 ”を描く! 50代から考える「トリプル・キャリア」【第2回】トリプル・キャリアで、定年後も稼ぐ働き方とは?

2018.07.19 / Written by 大杉 潤(合同会社ノマド&ブランディング/リ・カレント プロフェッショナルパートナー)

『定年後不安: 人生100年時代の生き方』(角川新書)の著者であり50代キャリアの専門家、
大杉 潤講師による連載コラム!

50代社員が定年後を見据えつつ、モチベーション高く会社に貢献するための「トリプル・キャリア」の考え方を伝授します。

トリプル・キャリアで、定年後も稼ぐ働き方とは?

前回は、平均寿命が延び続け、「人生100年時代」と人生が長くなっても定年後の不安が大きく、
幸せを感じられない人たちが増えていることを指摘しました。

定年後の3大不安と言われる「お金」「孤独」「健康」を解決するには、
ずっと働き続けるのが最も確かな方法であるというのが、私の結論です。

では、定年後も働いて稼ぎ続けるためには、どんな準備をすればよいのでしょうか?

定年時の60歳や、定年再雇用が終了する65歳というタイミングで、その先も働き続けることを考えるのでは、選択肢が極めて狭くなり、満足する仕事ができないのが現実です。定年退職者の転職マーケットは、非常に狭き門なのです。

例えば、大手企業はもちろん、人材不足に悩む中小企業であっても、60歳以上の高齢者に対して、経験に見合った報酬を考えている会社はほんとうに少ない、と言わざるを得ません。

そもそも、体力的にも無理がきかず、思考法も柔軟性が乏しく、将来の成長性もあまり期待できない高齢者を積極的に雇用しようとする企業は少ないものです。

部下にしたら使いづらいし、同じ賃金で雇用するなら、経験はなくても若い人の方が将来性もあって好ましいと考えるのが普通だからです。

 

では、どうすればいいか。
やはり定年の年齢に達する前の50代、できれば40代から準備をしておくことが必要です。

定年後の60代、さらに70代以降も、働き続けるための準備を、40~50代のうちから、計画的に、戦略的に、時間をかけて行うのです。

私が、戦略的に準備すべきだと考えているのは、以下の4つのスキルです。

  • 時間術
  • コミュニケーション術
  • 情報リテラシー
  • 健康法

今回はその中から、1番目に挙げた「時間術」について、述べていきます。

戦略的に準備すべき4つのスキル その1「時間術」

ここで言う「時間術」とはずばり、40~50代における時間の使い方です。多くのビジネスパーソンにとって、40~50代は仕事が最も充実してくる時期で、責任や権限が重くなり、やりがいも出てくる時期です。

ただ一方で、将来さらに出世して会社の中核を担う幹部になるのか、それともある程度、先が見えてしまって、これ以上の出世が望めないことが何となく分かってくるかの分岐点になるタイミングでもあります。

とくに40代半ばでは、会社の中で大きな挫折や、アクシデント、病気などに見舞われる人も多いものです。そうした中で、私は左遷など、不本意な人事異動や人事評価があった人に対して、「むしろ定年後の準備を戦略的に始めるきっかけになっていいのではないか。」とお話ししています。

実際に、定年後もやりがいを持って元気に活躍している人の中には、40代に大きな挫折を経験している人が多いのです。

元東レ取締役で作家の佐々木常夫さんは、初めて課長に就任した年に、妻の病気やその後の自殺未遂、自閉症の長男の子育てのために、毎日6時に退社する生活で、看病・家事・育児に生活の重点を移したそうです。

私も、42歳の厄年で肺炎になって入院したり、48歳でたまたま訪れたアメリカのアリゾナ州セドナという、ネイティブアメリカンの聖地で、人生の意味を深く考えることになり、その後の人生設計に大きな影響を与えたりする経験をしました。

人は仕事が順調に進んでいるときは、人生を俯瞰する、ということがなかなかできないものです。でも、何らかの出来事があって、人生設計を見直すチャンスがあった人はむしろラッキーだとも言えるでしょう。
人生における優先順位を見直すことが、まさに40~50代の「時間術」なのです。

 

次回は、2番目に挙げた「コミュニケーション術」について、考えてみましょう。

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