人生100年時代の“ 航海図 ”を描く! 50代から考える「トリプル・キャリア」【第14回】トリプル・キャリアで、定年後も稼ぐための「健康法」 <その5>

2019.03.20 / Written by 大杉 潤(合同会社ノマド&ブランディング/リ・カレント プロフェッショナルパートナー)

『定年後不安: 人生100年時代の生き方』(角川新書)の著者であり50代キャリアの専門家、
大杉 潤講師による連載コラム!

50代社員が定年後を見据えつつ、モチベーション高く会社に貢献するための「トリプル・キャリア」の考え方を伝授します。


人生100年時代に、「トリプル・キャリア」という人生設計を立てて、長く働き続けるために必要な「戦略的に準備すべき4つのスキル」を順番に解説してきました。

  1. 時間術
  2. コミュニケーション術
  3. 情報リテラシー
  4. 健康法

これまでの1~3番目のスキルについて詳しく知りたい方は、下記から総集編冊子をご覧ください。

<50代から考える「トリプル・キャリア」 2018総集編>

人生100年時代に、「トリプル・キャリア」という人生設計を立てて、長く働き続けるために必要な「戦略的に準備すべき4つのスキル」を順番に解説してきました。

今回はその4番目「健康法」について、<その5>各論としての「運動法」について、前回の続きをお話ししていきましょう。

 

転ばないために重要な「バランス運動」

健康法の核になる「運動」は、①ストレッチ、②筋力強化のための筋トレ、③バランス運動、④有酸素運動の4つの柱から成る、と説明しました。

今回は、ロコモ(寝たきりの原因となる運動機能障害)に直結する「転倒」を予防するうえで大切な「バランス運動」について解説していきます。

先に紹介した東京大学高齢社会総合研究機構が提唱する「ヘルシーエイジング」では、バランス運動は転倒しないための「下肢の筋力強化」であり、下肢の衰えは「開眼片脚起立時間」を測定すれば簡単に分かるそうです。

目を開いたまま片脚を床から5cm 程度上げた片脚立ちのポーズを15秒以上維持できない人は転倒リスクが高い、と言います。

片脚起立を左右それぞれ1分間、1日3回行うことで下肢筋力を強化できるので、ぜひ毎日の運動に、この「バランス運動」も取り入れてください。

 

「有酸素運動」の王道はウォーキング

健康法や生活習慣の改善指導を受けるときに、ほとんどすべての人が言われるのが、ウォーキング、いわゆる散歩のススメです。

ウォーキングは誰もが簡単に取り組める「有酸素運動」の典型的な形態ですが、有酸素運動は脂肪を燃やしてエネルギーに変換するプロセスとしてとても重要です。

ただ歩くだけなら一見、簡単そうに思いますが、実はウォーキングは奥が深く、姿勢が悪かったり、靴が合わなかったり、長時間歩き過ぎたりなどにより、故障に繋がる人も多いものです。

若いときのトレーニングと違って、定年前後の中高年が健康維持のために行う運動は、弱った筋肉を回復させ、膝や腰に繋がる筋肉のバランスを回復して痛みを取るために行う運動なので、無理をして行うと逆効果になります。

急に運動を始めると痛みが出るケースも多いので、決して無理をせず、運動のスタイルや負荷のかけ方(頻度や時間など)については、体と相談しながら柔軟に変更して自分に合った運動方法を見つけるようにしましょう。

では、正しい歩き方とは、どのようにすればよいのでしょうか?

正しい姿勢で歩くには、頭のてっぺんに糸がついていて、天から糸を引っ張ってくれているようなイメージを持って、背筋を伸ばして立ち、糸を引く手が若干前に出て、脳天を引っ張ってくれているように、やや前傾しながら歩くといい、言われています。

胸を張りすぎて尻をひいたスタイルも、逆に背を丸めて腹を引っ込めた姿勢もよくないそうです。

また長く歩く際には、手提げやショルダーはもとより、リュックなどもできるだけ持たないほうが姿勢を崩さないのでよい、とされています。どうしても持つ必要がある場合には、軽いものを体に密着させて持つのがいいでしょう。

ウォーキングではなく、歩く速さで走る「スロージョギング」という運動方法もあります。速度が遅いので、それほど心臓に負担もかからず、かつ有酸素運動としての効果は高いので、「速く歩く」または「ゆっくり走る」というのはとてもいい方法です。

 

それに対して、ランニングについては、心臓に負荷をかける本格的な運動になり、ウォーキングとはまったく違う次元の運動になります。

現在はランニング・ブームで、全国各地や海外でもマラソン大会やもう少し距離の短いランニング大会が数多く開催されています。また、脳にも刺激を与えてアイデアを生み出す活性化のもとになるとも言われていますので、お薦めの運動ではあります。実際に、脳科学者の茂木健一郎さんや人気作家の村上春樹さんなどランニング愛好家は多くいます。

ただ、ゆっくり走る「スロージョギング」を超える本格的な運動のランニングについては、だれもが「健康法」として気軽に取り組めるものではないので、専門的な書籍に詳細は譲りたいと思います。

最後にウォーキング(散歩)の場所や時間について述べておきましょう。散歩というと、どうしても早朝に近所の公園で、というイメージになると思いますが、必ずしも杓子定規に考える必要はないでしょう。

散歩のタイミングは「何といっても空気が澄んでいる早朝」と言う人もいれば、朝食後にゆっくり散歩する人や、午前中は集中力のある時間帯なので作業に充てて、夕方以降に散歩する人など、人それぞれに好みがあります。

とくに冬場は早朝だと暗くて気温も下がっているので、私は個人的には季節に応じて快適な時間を選びながら、自分に合った時間と場所を見つけて習慣にするのがよいのではないかと考えています。

また毎日の習慣にした場合でも、当日の天候や体調に応じて、柔軟に行うことが長く続ける秘訣だと思います。

 

では次回は、健康法の最後に、「心の健康」について、述べていくことにしましょう。

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